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徒然漫画語り・其の百五・よしながふみ『ジェラールとジャック』

割と多趣味なほうだと思うし、それもいちいち言葉に関わる趣味にせよ、何かの折に口をつくのは悉く漫画の台詞なので、私はとことん漫画の人なのだなぁと強く思うのです。


  それでいいのだ
  幸福だった日は確かにあったのだから
  お前も元気で



その時々の気分で同じ作品からどの部分をチョイスするかはもちろん変わってくるわけで、でも『ジェラールとジャック』のこの台詞は人生内で使用頻度が高めな気がする…。

人生は変化の連続だ。でも、素晴らしい季節を経験すると、そんな自明のことでさえ理不尽に感じてしまうんだろう。変わってしまった相手を(その場合はおそらく自分も変わっている。或いは相手の本当の姿を見ていなかったのかもしれない)、受け入れ赦し、各々生きるべき道を歩まねばならない。や、これは今の私のアレであって『ジェラールとジャック』の感想としてはなんか違うんだけど、まぁいっか……。

でも、愚かな情熱を重ねて愛し傷付け合った人々の物語という意味では、許容して頂きたく…。どんなにその結果が惨めなものであったとしても、誰を彼を愛したその想いは美しい心の歴史として、大切にしていって欲しいよ。ああああまた今の私のアレ……。何よりも私がそうでありたいと、改めて思ったのです。幸せな人生の一瞬を演出してくれたのは、間違いなく自分が愛したその人だった事実は揺るがないのだ。

それでいいではないか。
幸せだった日の手触りは、まだここにあるもの。

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