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徒然漫画語り・其の七十六―水樹和佳子『月虹-セレス還元-』

宇宙な少女漫画をもう1作。

てゆーか私、『イティハーサ』読めてないんすよ…(最悪(;;;´Д`)ゝ)。読まなきゃー! 読みたいー! って思ってて、たぶん10年くらい経ってまーすイエーイ☆ 本当に最悪だな…。

なので、水樹和佳子さんの作品に関しては、ふと手にした本作しか読んでおりません。何でこれだったのかと言われても、それもちょっとよく分かんないけど、まあそうゆうご縁ってありますよね!

それにしても、こうゆう題材の少女漫画がたくさん描かれていた(少なくとも現在よりは格段に多く描かれていた)時代が確かにあったんですね。この作品が発表されたのが1981年です。すべて世の流れで題材が変わっていくのはそうゆうものとして…単に私がSF大好きなんです! 単純に好きなんですよ、小学校低学年くらいの時は『ゴジラ』とか『ウルトラマン』(なぜか初代マンとかで育ちました。夏休み時期に再放送をすごいやってた気がする)、高学年くらいになると元々洋画好きだった親の影響で『スターウォーズ』ですよね、これも旧3部作に尽きますよね(新3部作公開直前みたいな時期で、これもその時期にだいぶ盛り上がってたのもあって)! フォースと共にありますよね!!

で、例によって手元に本が無い(実家にある)物語について述べよという暴挙なんですが…。この話の舞台設定が2072年だそうですが、作中では米ソの冷戦が続いてます。そこの世界からは逃れられていない、でもむしろ、そういう作品ってたくさんある。やっぱり冷戦の終結は、ソビエトの崩壊劇は、事実は小説より奇なりを地で行った展開だったのでしょうか。私自身は当時7、8歳だったから具体的な記憶があんまし無いんだよね~。ベルリンの壁壊してる画とか。

ヒロインは、ソ連からアメリカに亡命した科学者である姉と共に渡米した盲目の少女ソミュー。けれどある日彼女は、闇を見つめているとばかり思っていた自分の目が映しているものは、星々の輝く宇宙空間であることを知る。やがて彼女の周りに「セレスを還元しろ」というメッセージを持った謎の青年が現れるが…という物語。

そういえば。先日実家に帰省した折に『空想歴史読本』という本を読み返しました。兄の蔵書で、ベストセラーになった柳田理科雄氏の『空想科学読本』の姉妹版、文系版です。初版が1999年という遥かなる本なので現在入手できるかどうかは分かりませんが…。現実の歴史と、空想科学が描いた歴史を対比させて地球誕生46億年前から未来まで網羅した非常に興味深い歴史書(違う☆)です。

その、あとがきだったかな。作者氏がだいたいこんなことを書いているのです。
「調べて分かったことは、空想歴史が扱う未来はせいぜい数百年後。例えば1000年前と言ったら日本では平安時代、そんなに大昔という訳ではない。我々は、それと同じだけの未来を生き延びられる自信を持っていないのだ。これは悲しい」。

本作の舞台は2072年。過剰な物質文明を享受するアメリカでは刹那主義・快楽主義が蔓延し、冒頭から既に物語は終末的世相にある。文明の極み、それは文明の崩壊と紙一重。そしてここで描かれる僅か数十年先の未来世界も、一寸の迷いもなく瓦解してゆく。かつて遠い宇宙のどこかで滅んでしまった、〝セレス〟という美しい文明の記憶を徐々に蘇らせながらも。

…終末劇には、正直憧れます。花弁が1枚1枚茶色く褪せてぼたぼたと地に落ちる散り様よりも、潔く散り去ってゆくその姿が美しく見えてしまうから。ソミューの姉が最後の願いと空に放った紙飛行機がとてもとても美しいから。けれど、憧れてはいけないものなのでしょう。

幾多の作家たちが描いた文明の終り。何を意図して、何を想ってその物語を紡ごうとしたのか。そこにはいつも、再出発する人々が残っている。でも確かに、こういう物語が描かれるべき時代は終わったのかもしれないですねってちょっと思いましたです。今の時代は、今の感覚で、メッセージを放っているのでしょう。21世紀の表現方法として。だとしら素敵ね、素敵ね。

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コメント

こんなオレがコメしていいのか?
そこはゆるして!

リアルタイムで水樹和佳(当時子なかった)を
読んでました。姉がいたのでぶーけを。
後半はオレが買ってたな~~~違う違う!

「イティハーサ」いく前に
「エリオットひとりあそび」
読んでほしいな、と。あの作品は水樹作品に
共通する繊細さにあふれていると思います。

エレーン・・・
(というより彼女に憧れるエリオットが・・・)

投稿: まっ | 2013年5月28日 (火) 22時25分

>まっさん、ありがとうございます。
どんどんコメントして頂けますと、とても嬉しいです!!

ウチでは私が買ってきた少女漫画を兄が読むという、更によく分からない感じだったのでぜんぜん大丈夫ですψ(`∇´)ψ
リアルタイム、羨ましいです!

水樹和佳子さんに限らず、そろそろ漫画を大量に仕入れてきたいなぁなどと思っていたので『エリオットひとりあそび』も探してみます!

投稿: あさみ | 2013年5月29日 (水) 18時57分

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