徒然漫画語り・其の百七―稚野鳥子『月と指先の間』

御堂アン――職業・少女漫画家、年齢・55歳。


…少女漫画もここまで来たか!! という設定に!!!
思わず買ってしまいました…。漫画としてはそれ以外は大したことはないんですけど(オイ)、漫画家の生態を赤裸々に描いていて、物語として楽しいというよりかはもうひたすらに興味深し…!!
1度でも漫画家を夢に観たことがある私のような人間にもね。それはもうね、興味深しですよ…。「漫画家にならなくて良かった…!!」って思ったもの…(オイオイ)。アシスタント代ってそんなにかかるものなのか~~みたいなね。私。アシ経験もないしさ。驚き桃の木!! お金の話をここまで出すのはすげぇな~~。

あと、55歳の御堂先生の外見。いくらなんでも幼すぎやしないかとか、疲れてるシーンの時は眼の下に法令線描いちゃっていいような気もするけど、思えば私の学生時代のゼミの教授(女性)、まさに55歳くらいだったんだけど、他ゼミの友人は本当に30後半くらいだと思ってたし、年齢知ってる私ですらそう見えたしそーゆぅ人って実はけっこういるから実は妥当なのかも。確かに今までの漫画が老け顔過ぎたかもよ?? って気にもなってきた。まぁ、28歳って言われればそう見える顔立ちなんだけど(でも不思議とそれ以下には見えない雰囲気があるからさすがとしか)。

というわけで、本筋よりも暴露話を楽しみに読み進めたいと思います(笑)。あと、デビューしては消えていくたくさんの新人作家さんの話とかも出ていて、私が見届けた実在した彼女たちの作品をもう1回掘り起こしてこの場にしたためようかなぁって気も…(実家にあるのでどうなることやらだども)。


最後に、“ネームの精”ジョルジュが言い放った至極の言葉とともにお別れしたい。

コマさえ割ってあれば漫画や!!

それはどーかな!!!(笑)

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徒然漫画語り・其の百六ー売野機子『MAMA』‐完結編‐

2巻までを読んで書いた以前の記事はコチラ⇒徒然漫画語り・其の八十二―売野機子『MAMA』

何ひとつ関係ないんですけど…
いや、関係なくもないんですけど…

昨日! 私は! 『STAR WARS エピソード7』を観てきたんです!!! ちょう胸アツです!!!!
映画として素晴らしいのかと言われればよく分からないですが、スター・ウォーズとしては完璧でした!!! 

で、ここで重要になってくるのは、私がエピソード4~6を10歳くらいの時に観ている(特に4に関しては映画館でデジタルリマスター版で)という点なんじゃないかと思います。それはつまり、実際に20年前に観て、私はその20年間を自分の歴史とともに生き延びて、その間にインディ・ジョーンズなハリソン・フォードを観たり、エピソード1~3が公開されたり、エアフォース・ワンなハリソン・フォードを観たり…中学生になり高校生になり大学生になって社会人になってそれも割とベテランになってみんなに頼られすぎてて。そして昨日のスクリーンで老齢のハン・ソロと再会した時の高揚たるや…!!! 我ながらびっくりでした…!!!!

映画の画面の大きさってどんなシーンでも一緒じゃないですか、超当たり前だけど。だけど、ハン・ソロ初登場のシーンは確かに漫画で言ったらば“見開きドーーーン!!!”ってゆう! 確固たる華があったんですよおおおぉぉぉ!!!!!


…本題です。
『MAMA』、半月くらい前に最終巻を読み終わってたんですけど。
読了した時の率直な感想を述べてしまいますと、「あと、あと2ページでいい、見開き2ページ分の余白が欲しかった…!!」というのがワタクシ個人の希望でありました。それはなんというか、私が実際的に一緒に年を重ねられなかった分を補うための2ページとして。

“天使”という不可思議な宿命的未来をひとつの可能性としてその身に背負った少年たち。神の導きにより命を失う者、声変わりをして新たな将来の模索の道を手にする者。天使になることに憧れを抱く少年たちの中で、怯え続け自らの不運を嘆き続けた薄倖のガブリエル。ギャビー。あまりにも美しい歌声を有す彼に新たな衝撃的な事実が明かされたとき、自らの意志ではままならぬ“天使”という未来を仄めかされ続けた彼が選んだ道は――…。

その道の。
寂しさと美しさと、与えられた祝福の時間を共に歩くために。私は私のページをめくる手を一瞬休めるための2ページが欲しかったとその時は思ったのだけれど。半月経って読み返してみて、その時間は今から作っていくものなのかもしれないとも思いました。デボラはあのあとどうしたんだろうって、それだけが気がかりではあるけれど、うん、天使になった少年たちも、ならなかった少年たちも、それはそれは悲しく素晴らしい物語だった。後からついてくる実際的な時間を楽しみに、まだまだ読み返そうかと思います。


少年は、大人になる。

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徒然漫画語り・其の百五・よしながふみ『ジェラールとジャック』

割と多趣味なほうだと思うし、それもいちいち言葉に関わる趣味にせよ、何かの折に口をつくのは悉く漫画の台詞なので、私はとことん漫画の人なのだなぁと強く思うのです。


  それでいいのだ
  幸福だった日は確かにあったのだから
  お前も元気で



その時々の気分で同じ作品からどの部分をチョイスするかはもちろん変わってくるわけで、でも『ジェラールとジャック』のこの台詞は人生内で使用頻度が高めな気がする…。

人生は変化の連続だ。でも、素晴らしい季節を経験すると、そんな自明のことでさえ理不尽に感じてしまうんだろう。変わってしまった相手を(その場合はおそらく自分も変わっている。或いは相手の本当の姿を見ていなかったのかもしれない)、受け入れ赦し、各々生きるべき道を歩まねばならない。や、これは今の私のアレであって『ジェラールとジャック』の感想としてはなんか違うんだけど、まぁいっか……。

でも、愚かな情熱を重ねて愛し傷付け合った人々の物語という意味では、許容して頂きたく…。どんなにその結果が惨めなものであったとしても、誰を彼を愛したその想いは美しい心の歴史として、大切にしていって欲しいよ。ああああまた今の私のアレ……。何よりも私がそうでありたいと、改めて思ったのです。幸せな人生の一瞬を演出してくれたのは、間違いなく自分が愛したその人だった事実は揺るがないのだ。

それでいいではないか。
幸せだった日の手触りは、まだここにあるもの。

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徒然漫画語り・其の百四―沙村広明『春風のスネグラチカ』

1933年、ロシア。
自らの意思で動かすことの叶わない車椅子に押し込められた美貌の令嬢ビエールカと、その特異にして華麗な車椅子を献身的に押し続ける隻眼の従者シシェノーク。彼らは多大な犠牲を払いつつ、湖畔の屋敷へと棲みつく。未だ革命前夜の時代に隠されたであろう或る証を探すために――。


あー…やっぱ漫画っていいな! 大好き!! って思いました!
私が購入した版には沙村さんのインタビュー記事(初出『マンガ・エロティクス・エフ vol.81』)を紹介する小冊子が挟まっていたのですが、これもすごーく興味深かったです。そこでご自身で語られてもいることにつながるのですが、沙村さんの描く少女には独特の痛々しさが合って素敵。そして、移り変わる季節の空気感。僅かな夏の青い空と、長く過酷な冬の色の無い空。カバーのイラストはその象徴。地にアクリルで古ぼけた白を下塗りした上に水彩で着色してるこういう感じを見せつけられちゃうの、アナログ技法のカラーイラストの醍醐味だなぁって思います。

主役2人もだけど、ヴィクトルとバレンチナも好き。ヴィクトルとか悪役からの大逆転で(や、最初やってることアレなんだども、だからこそ)ずるいなぁって思いました! バレンチナちょー可愛い!!

他にも物語の各所を通り過ぎるように、でもしっかりと彩るキャラクター達(多くが実在の人物)がとっても魅力的。みんな、その眼ひとつで人柄を語ってくる。にしてもラスプーチンってすげぇなあって、さっき改めて調べ直して思いましたね! あらゆるフィクションで描かれた姿よりも何倍も実際の写真の方がヤバいって最高にイカレてるわ…。

そんでもって池田理代子さんの『オルフェウスの窓』を読み直したくなりました。ロシア編は、ただでさえ辛い物語の中でも果てしなく長く苦しい時代だったから、長らくマトモに読み返していないのよね…。

『春風のスネグラチカ』は舞台設定とキャラクターの負った宿命の過酷さに反して、とっても軽やかで読み易い…という私見(単に私が慣れているだけ説アリ…)。平成26年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作。“とある名家にまつわる、喪失と奪還の物語”って素敵なコピー。

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徒然漫画語り・其の百三―麻生みこと『海月と私』

かれこれ漫画読み歴が20年以上になると、なかなかリアルタイムで追い続けられる作家さんというのは相当に絞られてくるです。少なくとも私の場合は、ということだけれども。
作風の変化もしくは私自身の変化から離れてしまうことはままあるし、作家さんご自身が筆を折ってしまわれたんだろうなぁといういちばんやるせないケースも見受けられるし。

麻生さんを初めて読んだのは15年前だから、相当に長い。長いねー! 正直言って毒が強くてあまり読めなかった作品もあるし、「読めなさそうだな!!」という勘で手を付けていないままの物語だってあるんだけど、長く付き合うにはそれくらいの方が良いのかもです。お陰様で素敵な話をこの歳になっても読めている。

作中では明確な地名は出てこないので、舞台設定はなんとな~く伊勢とか志摩の方なのかなぁなどとと勝手に思っていたら、伊豆みたい。なんで分かったかというと私自身が伊豆に行きたくなって調べてたら「ぐり茶」という名称がガイドブックに出て来て「知ってる―!!!」と(心の中で)叫んだためです!! そうなの、伊豆行きたいの!!

だからたぶん、疲れてるんじゃないですかね??(笑) 私、疲れてるんだと思いますよ??(笑)
読みながら、「そろそろ私もこのような宿にふらりと行って癒されたらよろしいんじゃなかろうか~~??」という欲がむくむくと沸いてきてですね(笑)。たぶん行くんじゃないかな、年明けとかに(笑)。
なんというか、不倫相手と泊りに来て奥さんが乗り込んできて独り取り残された石山さんのエピソードがすごく好きで。波の音に包まれて熟睡してる姿見てね、いいなってね。思ったの(笑)。マンボウ、昔食べたなぁ。叔父が漁師だから、一般流通してない魚を食べてたんですよねぇ。シイラとか。シイラ食べたいな。

というわけで、目の前に詰めたスケジュールを片付けたら一切白紙で行きたいなと思う30歳を迎えて初めての秋です。旅と漫画に明け暮れたい。久々にここにもたくさん書きたいですね。いつもそんなこと言ってあんまり更新できてないんだども…(゚ー゚; 
そして、数ヶ月か1年か何年かして、大好きな人のところに帰りたいんだよね。一生彼を観続けるために。などなど。この辺は私の戯言ね(笑)。

それにしても各巻、表紙がとっても素敵。背表紙も素敵。装丁が素敵。モノクロ作画はデジタルで描かれてるけど、カラーはアナログの味が出てます。2巻のイラストだけ紙が違うのかな? 塗りや印刷の関係とかかもだけど、紙の凹凸まで触れられそうな感じがたまらんです。空と、海と、風と、光と。ぜんぶ感じられる。

最終巻の描きおろし漫画「すがやん日誌」のオチは、これぞ麻生みこと!! な一言です(笑)。お見事!!

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徒然漫画語り・其の百二―よしながふみ『きのう何食べた?』

そういえば、先日引っ越ししました。
直線距離で1.5kmほど移動しました。諸事情ありまして。

で、引っ越したら、近所におっきいスーパーがある状況になったんですよアガる!!
今までの最寄りだった小さなスーパーは1人暮らしには甚だしく向かないラインナップだったのですが(お世話になりました!)、今度は! 野菜のバラ売りも良心価格で大充実です! 台所も広くなって2口コンロに進化したし、今まで献立に登場しなかったお料理だって作っちゃうよ!!

…というのも、同じタイミングでこの漫画を読んだからかもしれませぬ。よしながふみは天才レベルが異次元過ぎるので、今更ワタクシからなぞ言葉を付け足すことは何もないのですが。
読んでいるとひたすら丁寧に料理をしたくなるわよね。それです。持続させたいから、なるたけ続けて下さいお願いします。現実世界と同じ時間が流れているので、どこまで描いて下さるのかということも。

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徒然漫画語り・其の百一―かわみなみ『シャンペン・シャワー』

最近、「漫画読みたい、誰か貸して!」と相当無責任に呟いたところ(Twitterで言ったのでマジで呟いた)、殊勝にも貸して下さる方が現れましたの! 今まで名前こそ知っていても実際に手にしてこなかった名作たちを絶妙にチョイスして頂きありがたや~でございます。先日の岩舘真理子さんもだし、そして今作。

アドルの初登場シーンが非常に破天荒だったので、もっと無茶苦茶な漫画かと思いきや…。無茶苦茶と評されているけれども恐ろしいほど真摯な漫画でびっくりでした! や、作戦とか訳の分からないものが頻出するんだけど、それはそれとして笑わせてもくれるのに、すっごいリアルなものとしてサッカーのリーグ戦&ワールドカップが迫ってきました。これ、日本でJリーグが開幕する以前に描かれたお話で、そういう時代にこの漫画を描き切ったかわみ氏のサッカー愛の執念は素晴らしいなと思いました。

アドルのお父さんが現役に復帰するって告白したくだりの胸に迫り加減がハンパなかったです、はい。これは完全に私事でありますが、本作を読んでいたのは実は1ヵ月以上前のことだったのですが、色々ありました時期で、想いに駆られて日本全国各地を好きな音楽追い求めて走り回っていた時期でございました。早い話が大好きなバンドが活動休止を発表してその前のラストツアーを追っかけていたというだけなのですが。

アドルのお父さんは元ロックスターです。アドルのお母さんと結婚してアマゾンの秘境で宣教師として生きていました。そのダヴィッドが自分のファンでもありアドルのライバルでもあるマルロに「今度 カムバックするんです」って穏やかに告白するシーンには胸打たれました。いや別に私の好きなバンドマンは音楽辞めるわけじゃないんすけどね…(゚ー゚; やっぱりね…なんか私、弱ってたから\(^o^)/

  ………僕は
  あなたがその言葉を言うのを
  もう…前から 待ってたんです そして今…
  ちょうど今…
  一番聞きたかった言葉です


語った相手がマルロだったってゆうのもすごい良くて、キャラクターの人生が見事に織り合って美しい物語になってるんだなぁ…としみじみ。
アドル以外にも素敵なサッカープレイヤーたちが続々と登場しますが、アドル以外は割と既婚者なのもぐっとくるポイント。ケイコさんは頑なに顔見せしなかったけどもそれが素敵で、アンドレの奥様のリサは、アドルにとってもそして彼の恋人になるサフランにとってもいなくてはならない大人の女性で魅力的でした。てかアドルとサフランの丁寧に描かれた恋模様がまた絶品でございました。美しいですね…。

というわけで、漫画貸して下さい(笑)。
まだまだ、出会わなければならない物語に出逢ってないんだなって痛感するのです。

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徒然漫画語り・其の百―八木教広『CLAYMORE』

すごい…
すごい久しぶりに書くんですけど…えっと…割と元気に生きてました(;;;´Д`)

それはさておき!!

ああ…完結したんだなぁ、と。
この作品を知るきっかけはTVアニメの放映時期で、深夜アニメを見ていたのなんて学生時代なわけで、そんな昔か…と愕然としている次第です。長い付き合いになった……。

まるで何の救いも用意されていないような当初の展開から、こんな穏やかな結末に辿り着くとは。〝ダークファンタジー〟と銘打たれ、主人公は半人半妖の女性戦士たちで、だけど実はものすごく〝友情・努力・勝利〟な少年漫画の大王道だったんだなぁ、と最後に思わされたのです。そしていつの時代も、そういう作品は爽快なのね。途中は本当にしんどい時期もあったけど、だからこそ報われてあって良かったなと。物語の結末は、幸せであれ。

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徒然漫画語り―其の九十九・岩舘真理子『黄昏』

老いてゆく父と母。
見るべきものもなく、学ぶべきものもなく。
息子である自分の荷となり枷となるだけの、幸福で、愚かな両親。

黄昏に染まる砂浜で、息子はけれど真実を知る。
自らが心の内に抱えていた真実を。


…人にお貸し頂いて読みました。岩舘真理子さんももちろん名前だけは存じていた作家さんなのですが、なんだかんだ縁が無いまま今まで来てしまいました。
けれども、この雰囲気を懐かしみながら、行間から溢れ出る行き場を失くした悲しい思いに触れながら読み進められた気がするのは、どこかでこの方の系譜を継いだ物語を読んだからではないだろうかと、そう思うのです。

受け継がれるべき、系譜。
淡く儚い、夕闇の夢。

〝誰そ、彼は〟

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徒然漫画語り・其の九十八―美内すずえ『孔雀色のカナリア』

人間賛歌の作家・美内すずえが描いた、唯一の闇。

物語は『ジェーン・エア』を彷彿とさせるヒロインの独白によって幕を開け、展開していく。

貧しい母子家庭で、じゅうぶんな愛を得られずに、また不幸な事故で顔に大きなケロイドを残し多大な辛酸を味わいながら育ったヒロイン。母の今際に、自分には生き別れになった双子の妹がいることを知らされる。遠くから一目見るだけでもと彼女が養子に出された家は裕福で、そして傲慢に育った妹の仕打ちにヒロインは静かに、燃えるような決意を胸に抱く。「妹を殺し、彼女と摺り変わろう」と……。

かくて、物語はヒロインによる殺人譚となる。人は、堕せる。それこそが人なのだ。けれどもヒロインは、それでも人を愛するのだ。妹の婚約者と、妹を憎んでいた男と。悲しみの果てで彼女は、束の間の安息を知る。それを打ち砕くサイレンが刻一刻と近づくのを聴きながら。孔雀の羽根を隠れ蓑に王座に就いたカナリアが、今まさにその姿を暴かれ玉座から転落する予兆を胸に孕み。

何があっても希望を胸に抱き前進するヒロインを描き続けた美内すずえが、この1作で見せた、闇。異端の作。

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